娘が小学校に入学しておうち英語を始めたとき、いろんな方のブログを読み漁りました。
そこでよく目にしたのが、「英語絵本の多読がおすすめ」といった内容です。
さっそくほぼ絵しかない絵本を読み聞かせてみると、意味が分からない上につまらないという反応でした。
ぜひ多読をすすめたいところでしたが、そもそも英語初心者の小学生が、英語絵本を取り入れるまでの学習方法が分かりません。

幼児からのおうち英語とは、ちょっと勝手が違うみたい
そこで、小学1年生という年齢を考慮して、おうち英語の主流からはやや外れた方法で英語学習をスタート。
1年たった現在では、英語絵本を読み聞かせるどころか、娘自身が毎晩すすんで音読をしています。
語彙やフレーズの知識が増えたおかげで、幼児向け英語アニメも楽しめるようにになりました。
この記事は、多読と動画メインのおうち英語を軌道に乗せるまでの、英語学習1~3カ月目の記録をまとめたものです。
娘は無理なく英語学習を続け、約1年で英検Jr.ゴールドで正答率80%、その約3ヵ月半後に英検5級も受験してきたので、わりとよいスタートを切れたのではないかと思います。



英検体験談はこちらの記事もどーぞ!


おうち英語のやり方にとらわれない
おうち英語の始め方を検索すると、出てくる答えはだいたいこんな感じでした。



耳から十分にインプットしてから、話す・読む・書くの学習へ



語彙は教えなくても勝手に吸収していきます
理想的な語学のマスター方法ですね!
ただ、ブログのほとんどは、幼児からおうち英語をされている方がほとんど。
すでに小学生になっている娘が同じやり方をしても、動画や絵本で実のある学習ができるまでに相当の時間がかかってしまいそうでした。
しかも、動画も絵本もまったく興味を示しません・・・。
まずは目標設定から
幼児からのおうち英語は、ほとんどがバイリンガルになることを目的としているのではないでしょうか。
しかし小学校からおうち英語を始める場合、その目的はさまざまだと思います。
「バイリンガルを目指す」「受験に有利なように英検を取る」など・・・。
この目標設定によって、どんな英語学習をしていくかが決まります。
我が家の目標は、「やがてビジネスで通用する英語を勉強するための、基礎的な英語力を身に付ける」ことです。
具体的には、小学校卒業までに英語で簡単な世間話ができて、中学卒業までに英語字幕+英語音声で映画が楽しめるレベルを目指しています。



英検でいうと準1級、CFERでB2くらいがひとまずの最終目標。あとは娘自身の意思に任せます
逆算すると小学校のうちに、聞く・話す・読む・書く、全ての基礎学力を底上げした上で、準2級~2級は取得しておきたいところ。
そのため、初期学習をショートカットしたい気持ちがありました。
学習の順番は臨機応変に
英語学習は「聞く ⇒ 話す ⇒ 読む ⇒ 書く」という順番が自然だそうです。
しかし娘の場合、日本語のシャワーを浴びていましたが、発語は2歳過ぎてからでした。
何をするにも、十分にインプットできていても「絶対に正解だ」という確信がなければ実行しないタイプなのです。
この分だと英語を話し始めるのも遅そうなので、気長に待ってはいられません。



「聞く」「読む」のほかにも、単語程度なら「書く」もすぐいける、むしろ「話す」は最後でいい
こんな感じで、あまり順番にはこだわらないことにしました。
手探りで進めてきましたが、今のところ悪くない感触です。
1~3カ月目の取り組み
小学生からのおうち英語では、最低限の語彙力を付けさせて、耳がよいうちになるべく早く動画や絵本での学習に移らせるのが重要だと考えました。



親の負担を減らすためにも!
そのためには、音・リズム・文字・語彙をバランスよく学習していく必要があります。
最初の3カ月は、以下の順番で英語学習を取り入れていきました。
童謡がたくさん入ったCDをかけ流し
ネイティブ乳幼児向けの動画を見せる
アルファベット26文字とフォニックス読みを同時に教える
音声付き教材で語彙力を強化
サイトワーズを読むだけの訓練。意味はスルー
最初はつまらなそうだったけれど・・・
語尾の発音がおそろいの単語でリズム間を鍛える
【歌】アルファベットソング
幼児英語DVDといえば、『グーミーズ
なぜアルファベットソングなのかというと、英語学習のとっかかりとしてアルファベットから始めようと思っていたからです。
こちらのDVDは赤ちゃんのころによく流していましたが、保育園入園を期に頻度が減り、年中・年長ではパッタリやめてしまっていました。



今思えばもったいないことをしました
改めて流してみると、やはりよいDVD。なんといってもイラストや出てくる子どもたちがかわいいです。


また、24時間いつでも流せるCDとして、『耳から覚える英語の歌』を購入しました。



音やリズムだけではなく、語彙やフレーズの定着にもとても役立ちます!
【動画】幼児向けDVD・YouTube
『グーミーズ
はじめのうちは、正直言って理解度が低そうで、あまり効果を感じませんでした。
しかし、ペネロペの魅力のせいか、英語力が向上したせいか、数カ月後には言葉を真似するようになったのです。



ちゃんと文章で真似っこのひとりごとを言ったのは、ペネロペが初めて!


また、YouTubeで『TreeTop Family』、Disney+
リスニング向上を目的とするのではなく、ただ英語に親しんでもらいたいという意味では、Disney+
CMや見せたくない動画に誘導されることなく、ミッキーやディズニープリンセス、トイストーリーなど、子どもに人気の動画を楽しめます。



CMや次のおすすめ動画が出てくると、集中力が切れるんです・・・


【文字】アルファベットとフォニックス
娘は英語にも文字があるということは分かっていたので、ごく初期にアルファベット26文字と、対応するフォニックス学習を取り入れました。
使用したのは『ちびむすドリル』のこちらのプリントのみです。
アルファベット練習プリント (幼児~小学生用) 無料ダウンロード・印刷|ちびむすドリル【子供英語教材集】



このプリントはとても役立ちました!
「A says…a a a Apple!」「B says…b b b Banana!」と、アルファベット読みとフォニックス読みを同時に練習しました。
毎日2文字ずつ勉強しましたが、目的は読みを覚えることだったので、書かせたのは初日の1度きりです。
2日目からは、学習し終えたプリントを床に広げ、私が発音する音のプリントをなるべく早くゲットするというゲームをしました。
最初は2文字、翌日は4文字、次は6文字…と、毎日同じ読みを繰り返しました。



どんどん数が増えていくから、スリル満点だったよ~
アルファベット・フォニックス・例題の単語を、すべて読めるようになるまで1カ月弱です。
26字のフォニックスだけでも、この後の読み学習にかなり役立ってくれました。
【語彙】かるた・図鑑
アルファベット学習を終えても、前述した娘のプリント早取りゲームへの熱は収まりませんでした。
そこで、語彙を増やせるかるたを導入。
最初から音声すべて流して遊ぶのは負担が大きいと思ったので、まずは私が読み上げる形で少しずつ練習しました。
裏表がありますが、音声を流して親子で勝負するまで、1カ月もかからなかったと思います。



こちらのかるた、さらに英語学習が進んだ後に、英文から単語を推測する遊び方で活躍しました
3カ月目には、単語をもっと覚えたいと言うようになり、単語カードにもなる単語帳を導入。
イラスト付きで、手で簡単に切り離せるため、前述のプリント早取りと同じ方法で遊びました。数が多いので親は疲れますが、語彙は爆発的に増えます。



ついでに、いろんな国があって、いろんな言葉があることも知れたよ
同時期に、『英語ことば図鑑5000』も導入。こちらは小学2年生1学期の現在もゆる~く使用中です。


【音読準備】サイトワードを使ったゲーム
サイトワードとは、『the』『we』『what』など、ひと目みて読めるようにすべき頻出単語のことです。
フォニックスルールに当てはまらない単語もたくさんあります。
丸暗記させるのは難しそう・・・ということで、こちらもゲームで覚えました。


読めたらカードを自分のものにできて、『POP』のカードが出たら取ったカードを箱の中に戻さなければいけません。
かるたと同じように、10枚くらいから読み方を教えていきました。
はじめのころはPOPが出る頻度が高すぎて、勉強しているんだかなんだか分かりませんでしたが、無事赤色のPOPをすべて読めるようになりました。



我が家は赤色のレベル1だけで十分でした!
【絵本】シリーズもの絵本
いろいろな学習を行い、いったんは諦めた英語絵本までたどり着きました。
まず読み聞かせたのは、ORT(オックスフォード・リーディング・ツリー)のLevel 1です。
ORTはネイティブのレッスンにも使用される絵本で、同じレベル内で同じ表現が繰り返し出てくるため、読んでいるうちに自然とリーディング力がアップするという優れもの、だそうです。
この評判、間違いありませんでした。
日本語絵本の読み聞かせの中に数冊紛れ込ませて、さりげなく読み聞かせてみたのですが、当たり前のように聞いているのです。
読み終わるまで何冊もあるから、絵本を選ぶ手間も省けます。



わりとお高いので、美品にこだわりがなければ、中古で買う方がおすすめです
また、ライミングで「読み」に慣れてきたころから、自らすすんでドクター・スースの『Green Eggs and Hum』の音読を始めました。
使用されている言葉は簡単ですが、まさか3カ月足らずで流ちょうに音読し始めるとは思いませんでした。
この本は1年たった今も読む、おすすめ絵本の一冊です。
我が家では結局あとからドクター・スースの絵本を買い足してしまったので、購入するならセット商品の方がよいかもしれません。




【リズム】ライミング
わずかな間でしたが、娘が一時期はまっていたのが、ライミング練習です。
ライミングワードとは、語尾が韻を踏んでいる単語のこと。
動画・絵本でも、4カ月目以降に使うワークでも「ライム(韻を踏んでいる)」という言葉がしょっちゅう出てきます。
それだけ英語の教育現場において、ライミングは重要なのかもしれません。
我が家では『My First Rhyming』のみ、ひたすら聞き込んで私が音読していたところ、娘もテキストを見ながら真似し始めました。
iPadに音声を入れて車の中でも流していたため、最期の方は暗唱していました。
こちらの教材は、ライミングだけではなく、音がつながるリンキングや音が脱落するリダクションなど、英文を音読する際のリズムを学ぶのに役立ちます。



意味を熟読している様子はなかったんですが、語彙も増えたし、ライミングがどういう意味か分かっていたことが後に判明




小学生向け!学習初期に英語を継続する3つのコツ
「お勉強」感を出さない
まだ集中力が続かない年齢の子どもにとって、長時間机での勉強をさせるのは苦痛でしかありません。
特に小学1年生は、これまでと環境ががらっと変わるため、学校の宿題をこなすだけでも大変です。
未就学児のころから勉強習慣が身に付いている子なら大丈夫そうですが、我が家のノー勉娘には、+αの学習はとうてい耐えられそうにありませんでした。
そこで英語はもとより、国語も算数も、夏休みになるまでは宿題以外にほとんどプリント学習をさせませんでした。
英語に関してはアルファベットのプリント以外、全てリビングで遊びながらの学習です。
なお、夏休みに入ってからはだいぶ学習や英語自体に慣れてきたため、テキストを使った英会話など、お勉強的な学習も始めています。



最初に英語=楽しいという図式を作れたのが、夏休み以降のモチベーションにつながったと思っています
親の下心を押さえ込む
「早く英語を話してほしい」
「英語絵本や動画のレベルを早く上げたい」
英語学習を続けていると、こんなことを思ってしまう日もあります。
でも、おうち英語をされている方がみんな口をそろえて言うのが、「おうち英語に焦りは厳禁」ということでした。



読む度に、そうだよね~と、たびたび初心に戻れます
語学は理科や算数のように、解き方の理解とテクニックが必要な科目ではないので、適切な学習を続けていれば必ず伸びていくはずです。
だから怒ったり無理強いしたりはせず、3歳だった娘と日本語でおしゃべりしていたことを思い出しながら、いろんなことを英語で一緒に楽しんできました。
「アルファベットソングを全部歌えるね!」「音読が上手でびっくりしちゃう!」
ほめると娘は得意顔で、さらに英語で歌ったり読んだりしてくれます。
親も一緒に取り組む
1~3カ月目は英語学習を嫌がる様子は見られませんでした。
やっていたことがすべて、娘にとってはママとの遊びだったからだと思います。
英語の知識ほぼゼロの状態から、急に英会話やアプリを取り入れるのは負担が大きいと思うので、まずは遊び感覚でできることから始めるのがおすすめです。
よく「1日1時間英語に触れる時間を作ろう」といわれますが、最初は親と一緒に15分程度で十分だと思います。
英語になじんできたら、英会話や動画を使って1人で学習してもらう時間が作れます。



歌やゲームを続けているだけでも、自主学習への準備になりましたよ
与えた教材がだいたいクリアできるようになったら、ほんの少しずつ単語を増やしたり、歌詞が長めの歌に挑戦したりしていくのがポイントです。
まとめ
親のサポートとしては、はじめの3カ月が一番頑張りました。
4~6ヶ月目もそれなりに工夫しましたが、やはりスタートダッシュが何よりも効果的だったと感じています。
1年たった今では、予定よりやや早めに成長して、英語で絵本や動画を楽しめるようになりました。
英会話やプリントを使用して自主学習することも増えて、以前ほど私のサポートを必要としていません。
小学生が未経験で英語を始める場合、乳幼児と同じ進め方だとうまくいかないこともあるのではないでしょうか。
発達段階に合わせて文字から入るのも、悪くない選択だと思います。
この記事が、小学生から英語を始めようとしている方の参考になれば幸いです。
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