小学校1年生の娘は、読み聞かせの時間になると、みずから好きな英語の絵本を持ってくるくらい英語絵本が大好きです。
でも、最初からこんなに好きだったわけではありません。
「子どもの英語学習には絵本が効果的」とあちこちでささやかれていたので、私はおすすめされている絵本を何冊も用意しました。
しかし、初期に購入した本の半分は、現在の娘には合わず、本棚で出番を待っています。
その後いろいろと考え直した結果、内容的にもレベル的にも、だんだんと娘に合ったものを選べるようになりました。

英語絵本で学ばせたいけど、どんな本を読ませたらいいの?
この記事は、こんな疑問を持つ人の参考になるのではないかなと思います。
英語絵本の効果は?
おうち学習では英語絵本を取り入れるのがおすすめです。
我が家で実感した、英語絵本による効果は次の3点です。
習った英語を自然に復習できる
我が家ではさまざまな教材を使って英語学習を進めていますが、メインはオンライン英会話です。
オンライン英会話を習って改めて実感したのが、新しい語彙や話し方を教えてもらっても、一朝一夕には身に付かないということ。
その点、英語絵本を毎晩読み聞かせていれば、なにかしら英会話とリンクする部分が見つかります。
例えば「hot」「cold」だとか、「Yes, I do.」「No, I don’t.」だとか、「here」「there」だとか。
特に文章の理解度を確認してはいませんが、英会話後にまったく何も触れないよりも、はるかに効果的だと感じます。
教えにくい文法を覚える
おうち英語を始めて半年くらいで感じたのが、特に教えようとしてないところを覚えているということです。
例えば、「I」なら「am」、「you」なら「are」など、BE動詞の使い分け。
そして「I」「my」「me」「mine」などの、名詞の使い分けです。
文法を教えるには早いし、どう伝えていけばいいのかなと思っていたのですが、勝手に覚えていました。
本人は意識していないと思いますが、英会話でもさほど間違っているところをみかけません。
このあたりは、英語に触れる機会が多ければ多いほど、自然に会得できる部分なのでしょう。
英語絵本や英語DVDがかなり役立っていると感じました。
英語をフレーズで覚える
絵本をたくさん読んだからといって、語彙がメキメキ増えるというわけではありません。
ただ、ふとしたときに英語絵本のフレーズが出てきます。



ぬいぐるみで遊びながら「Where is ~?」や、「What a good dog!」なんて言い出したときには驚きました
私の時代のように英単語カードなどで、ぶつ切りしながら英語を覚えたとしたら、こんなふうに独り言に出てくることはないでしょう。
英語絵本ならフレーズごとに英語を覚えるので、単語の理解につながりそうです。
英語圏の赤ちゃんレベルの絵本から始めて、少しずつ幼児レベルに近づいてきています。
おうち英語1年目の絵本を選ぶポイント
「人気の絵本だから自分の子どもも楽しめる」とは限りません。
私も評価の高い絵本を買いあさりましたが、娘が興味を示したのはそのうちの数冊のみです。
英語絵本は、次のポイントを考慮して選ぶことをおすすめします。
スラスラと音読できるレベル
私は、子どもは簡単な英文なら読みながら理解できると勘違いしていました。



英語の絵本って、全然分からないからつまんない
そこで、オンライン英会話よりも、ずっとレベルを下げた英語絵本を取り入れるようにしたのです。
すると内容が分かるようになったことで、娘の集中力が段違いにアップ。
何冊かスラスラと読めると自信が付いたようで、多少分からない単語が出てきても積極的に読もうとするようになりました。



今では意味は分からないながらも音読して、読めることを楽しんでいます
子どもが興味を持つイラスト
娘が興味を持つのは、たいてい少し怖かったり、事件が起こったりするシチュエーションです。
そして読み聞かせタイムに選んでくる英語絵本も、そういう系統のもの。
イラストが好きだからか、ごく初期の意味が分かっていないだろう時期から静かに聞いていました。
発音を覚えた最近では、「自分で読む!」といって本を奪ってしまいます。
たどたどしかった音読も、今ではだいぶナチュラルに読めるようになりました。
「どんなことが起こっているんだろう?」と気になるような絵本だと、英語を読んでみたくなるかもしれません。



日本語絵本を選ぶ傾向をよく観察してみるとよさそうです
楽しく読める仕掛け付き
仕掛け絵本が好きなら、英語絵本も仕掛けを取り入れてみましょう。
仕掛け絵本とは、絵本の一部を開けたり動かせたりする仕掛けのある絵本です。
イラストやデザインに凝っているので、ただ眺めているだけでも楽しくなります。
演出大好きな娘は、仕掛け絵本にも夢中。
こちらが「めんどくさ~」と思うほど同じ本が出てきますが、毎度なんちゃって英語で質問してくれるので、疑問文が口に慣れてきたようです。



昨日のことは忘れたフリのリアクションで、何度も音読させてます
ちなみに、長男は絵本自体にまったく興味を示さなかったので、こういう子どもは無理かもしれません。ただ、彼はサッカーやゲームの方でぼちぼち英語力を伸ばしていきました。
おうち英語1年目におすすめの絵本8選!
英語学習を始めたばかりの頃は、英語絵本を選びがとても重要です。



「読み聞かせ時間が楽しみ」って思わせれば、夜にも英語学習ができます
小学1年生のとき、我が家の娘が特に読んでいた絵本は次の8冊です。
オックスフォード・リーディング・ツリー(ORT)
3人の子どもと1匹の犬がいる家族が繰り広げる、ショートストーリーのシリーズです。
絵本をいちいち選ぶのが面倒なら、こちらのシリーズが激推し。
ORTにはレベルがあるのですが、これまで娘が読んだのは『Level 1』~『Level 2』です。
幹となる『Stories(6冊)』のほか、同じレベルで『first sentences』『more first sentences』といった広がりがあるので、読める本がたくさんあります。
1ページに3~5単語くらいですぐ読み終わるのに、オチのあるストーリーという点が秀逸。
おうち英語を始めて最初に困ったのが『see』だったのですが、細かいニュアンスを説明することなく、ORTの『hide and seek』で理解できました。



英会話でも毎回『see』を使用しますし、今では引き出しにアメを見つけると、「I can see candies!」と言います


「Dear ZOO」
動物園に新しい動物が送られてくるのですが、その動物は檻や箱に入っていて、一部しか見えていません。
仕掛けの扉を開くと、中にいる動物の姿があらわれるという絵本です。
日本語絵本でいうと、2~3歳くらいの内容。
見えている体の一部から、なんの動物か当ててから仕掛け部分をめくります。



「Is it a cat ?」



「No, it’s a monkey !」
こんなふうに、いつのまにか会話が成立するようになりました。
「It’s a ~」「Is it a ~」の言い回しは、「It’s a pencil.」など、ポツポツと話し掛けていた成果なのか、ほかの教材の成果なのかはいまいち分かりません。
『send』やら『fierce』やら、ちょっと難しい単語も出てくるのですが、娘は「くれた」とか「こわい」みたいに、ニュアンスで読んでいる感じです。
「Where’s spot?」
スポットシリーズのうちの一冊で、こちらも仕掛け絵本です。
お母さん犬が、いろいろな場所で子犬のスポットを探し回るというストーリー。
ピアノの中やカーペットの下には、スポットじゃない別の動物がかくれています。
楽しみ方は、前述の『Dear Zoo』と同じです。
5W1Hなど一つも教えていませんが、単純な「Where is ~」は自分でも使えるようになりました。



Where is my Teddy bear?
「BEARS IN THE NIGHT」
個人的には、前置詞を覚えるのに最強の絵本だと思っています。
『over』『around』『between』など、たくさんあってややこしい前置詞を楽しく覚えられます。



クマの子どもたちが真夜中にベッドを抜け出して、ちょっと怖い目に遭うというストーリー
このちょうどよいスリルが子どもを惹きつけるようで、娘は何度も繰り返し読み、ブロックで同じシチュエーションを再現して遊んでいました。
物語やままごと遊びが好きな子には向いている勉強方法ではないでしょうか。
冬休みになって単語フラッシュカードを導入したのですが、こちらに出てくる前置詞を含む文章の理解が早いのも、この絵本で前置詞の使い方に慣れていたからかなと思っています


「Today I Will Fly!」
「ゾウのジェラルドと子豚のピギーは仲良し。今日はどんなことが起きるかな?」みたいなシリーズ絵本です。
こちらの絵本は、空を飛ぼうとする子豚のピギーを、ゾウのジェラルドが見守ります。
英文はわりと長いのですが、絵でだいたいストーリーが分かるみたいです。
吹き出しも付いているし、絵本というより、1ページまるっと使う漫画のような雰囲気です。
すごく凝った絵ではないんですが、ピギーがコミカルでかわいいので、ついつい読みたくなります。



セリフを役割分担すると、娘はかならずピギーを選ぶので、いつも私はジェラルド…
こちらのほかにも、同シリーズの「I want to play outside」もよく読んでいます。


「Green eggs and hum」
Amazonでやたら評価がよかったので購入しました。
作者はドクター・スースという、有名な絵本作家だそうです。
内容は「緑色の目玉焼きとハムを食べさせようとする」という意味不明なものですが、娘がドはまりしました。



なんかおもしろいから!
「I don’t like green eggs and hum.」「I would not eat them here and there.」にといった文章が、しつこいくらいに繰り返されます。



娘はこの2文をマスター。嫌いなものが出たとき、「green eggs and hum」の部分を入れ替えて使ってきます。いいのやら、悪いのやら…
韻を踏んだライミングにもなっていて、このリズム感がラップっぽくて楽しいのかもしれません。
単語数が少なくセリフも理解しやすいです。
娘が音読するのを、多分30回くらい聞いたと思います。
『I don’t like~』や『here』『there』をすんなり覚えさせたい人にはとてもおすすめです。
「Hop On Pop」
こちら前述の『Green eggs and hum』と同じドクター・スースの作品なのですが、残念ながら私は楽しさがいまいち分かりません…。
そのため魅力を紹介しようもないのですが、娘は楽しそうに音読しています。
独特な絵の雰囲気なのか、リズム感なのか…?
こちらの絵本で繰り返し出てくる『on』『up』は、教えるまでもなく会得しました。



私が中学生の頃はこういう感覚なかったなあ


「IN A DARK, DARK HOUSE」
なぜか男の子が夜中に空き家に忍び込むという、ちゃんとストーリーのある絵本。
まんまと怪物に出くわすので、娘は読むたびにドキドキしているみたいでかわいいです。
このシリーズは、文章の一部が文字ではなくイラストになっているところ。
だから文字を読めなくても、『tree』『moon』といった言葉が出てきて読み進められます。



絵本で全てのスペルを覚える必要はないので、よい仕掛けですよね
まだ同じレーベルで娘が喜ぶ『当たり絵本』を見つけられていないのですが、これからも何冊か試してみようと思っています。
ちなみに娘は、この絵本を読む前に『dark』は『濃い』『暗い』という意味の方で覚えていました。
しかしストーリーと併せることで、『真っ暗な』とか『おどろおどろしい』みたいなニュアンスも捉えられたようです。
楽しく学習したい