子どもが小学生になると、
「小学生になったら塾が必要かな?」
「いつから塾に行かせたらいいんだろう?」
と、迷い始めますよね。
しかし、周囲に流されて塾に通わせるのはおすすめできません。
早くから塾に入れたせいで、かえって悪い結果を招くケースもあるのです。
塾に通わせるのは、はっきりした目的がある場合だけで十分。
そう思うに至った経緯と理由を紹介します。
小学校低学年を塾に入れて後悔した理由
息子が小学2年生のとき、一度だけ塾に入れたことがありました。
なぜかといえば、周囲の子どもがちらほら塾に通い始めたからです。
周りに流されました~
結果として、子どもの教育面でも費用面でも、とても後悔することになります。
結局、ほんの3カ月ほどでやめてしまいました。
次の3点が主な理由です。
睡眠時間が削られる
塾は車で20分ほどのところにあったので、それほど遠いわけではありませんでした。
しかし、最後の授業が終わる時間が18時半だったんです。
19時前後に帰宅するため、塾の日は就寝時間が21時を超えてしまうこともありました。
6~9歳児に必要な睡眠時間は、9~11時間といわれています。
6時半に起きるとして、できれば20時半には寝ていたいところ。
子どもは眠くなると、集中力が低下したりイライラしやすくなったりしますよね。
塾選びを間違えたせいでもあるのですが、十分な睡眠が取れないのは大きな問題でした。
頭がうまく働かないので、学校の授業にも悪影響が出そうです
勉強が嫌いになる
はじめは友だちが一緒ということで楽しく通っていたのですが、1カ月もしないうちに「行きたくない」と言うようになりました。
話を聞いてみると、学校の授業以外で長時間机に向かうのがつらいと感じていたようです。
息子は幼い頃から、じっと座っているよりも、外で遊び回るのが好きなタイプ。
こういう子どもにとっては、外で思い切り遊べない日は苦痛でしかありません。
そのせいで彼の中で、『勉強=嫌なこと』という図式ができあがってしまったのです。
塾をやめた後も、しばらくの間は『勉強』という言葉に拒否反応を示していました。
かえって好奇心を削いでしまう結果になって、大失敗!
費用対効果が低い
ほんの少しの間とはいえ、塾に通ったことで何らかの成果があったかというと、答えはNOです。
なぜかといえば、もともとテストはほとんど満点を取っていたからです。
中学受験をするわけでもなく、高い月謝を払って塾通いをする理由がありませんでした。
月謝だけではなく、入会金や教材費なども支払っていたため、大きな浪費に…。
成果を感じないというより、通う目的がなかったという方が正しいかもしれません。
特に3~4年生くらいまでは親がかみくだいて教えられる問題ばかりなので、塾のコスパはよくないといえます。
むしろ、そのお金で博物館やものづくり体験に連れて行ってあげればよかったです
塾に通わせた方がよい小学生の特徴
我が家には塾通いは合いませんでしたが、もちろん塾に通った方がよい子どももいます。
塾に通うことが学びの助けとなるのは、次のような子どもたちです。
中学受験を考えている
中学受験を考えている場合は、塾が必須といっても過言ではありません。
過去の入試問題をやってみると分かるのですが、大人でも頭を悩ませる難問が出題されます。
解き方に慣れとコツがいるので、似た問題を解く練習が必要です。
そして何よりも大切なのが、子どもに合った学校選びや、入試までの適切な学習計画。
この点を講師経験のない親がカバーするのは難しいでしょう
そのため、中学受験を目指す家庭では、塾選びが一つの大きなステップとなります。
多くの塾では中学受験に特化したカリキュラムを提供しており、入試で求められる広範囲な知識と解法の習得をサポートしています。
特に競争が激しい受験では、試験の傾向や対策を熟知した専門の講師から学べることが大きな利点です。
家庭での学習だけでは難しい戦略的な対策も、塾に通うことで手に入る情報やサポートを得られるでしょう。
学習意欲が高い
子どもが「もっと学びたい!」と思っているなら、塾は最良の環境といえます。
息子の同級生に、「末は学者か」というような子どもがいました。
その子は私に会うたびに小難しい問題を出してきて、こちらの答えを待たずに解説を始めるのです。
特に好きなのが計算や生物で、愛読書は図鑑。
小学校1年生から塾に通っていて、それをまったく苦に思っていないようでした。
こういう子どもは塾に通わせてあげた方が、どんどん興味の幅を広げていけます。
自由に質問ができる環境が整っていて、同じような意欲を持つ仲間と切磋琢磨できることもメリット。
知識の向上だけでなく、学ぶ楽しさも感じられるでしょう。
ちなみに友人の子どもは、県内でも指折りの進学校に行きました
苦手な科目がある
一部の科目で苦手意識を持っている場合、克服するためのサポートが重要です。
子どもは問題が解けると達成感を得て、次の問題にチャレンジしたがります。
反対に解けない問題ばかり続くと、「どうせ自分なんて…」と、やる気を失ってしまうのです。
学校の授業では個々のペースに合わせた進行が難しい…
ここで塾が効果を発揮します。
塾では、一人ひとりの苦手部分に焦点を当てた指導が行われるので、壁を乗り越えやすくなります。
また、同じような悩みを持つ子どもに出会えることも。
自分だけが苦労しているわけではないと感じ、勉強へのモチベーション回復につながることも期待できるでしょう。
塾が必要ない小学生の特徴
「小学生のうちは塾に行かせるつもりはない」と思っている親はけっこういます。
では、どのような特徴を持った子どもたちが塾に通う必要がないのか、具体的に見ていきましょう。
学校の授業だけで理解できる
学校の授業で分からないところがなければ、塾に行く必要はありません。
内容を理解できる子どもは積極的に授業に参加できるので、楽しんで知識を吸収していけます。
そんな子どもの親がやることは、「今日、手をあげて発表したよ!」「テストで花丸もらった!」という子どもに、驚いたり褒めたりしてあげるだけで十分です。
親の反応がよいと、分からない問題に突き当たったときも、自分で調べて解決しようとします
小学3・4年生になると、だんだん苦手教科がはっきりしてくるので、明らかについていけてないときは塾を検討するとよいかもしれません。
塾の雰囲気が苦手
塾では高い集中力を要求されるため、すべての子どもが適応できるわけではありません。
塾に行けば、当然みんな黙って机に向かいます。
じっと座っていることが苦手な子どもだと、その雰囲気がストレスになってしまうのです。
学年が上がれば集中できる時間ものびていくので、それまでは子どもに合った勉強方法を取り入れた方が効果的。
また、先生やほかの生徒と合わないこともあります。
人間関係で疲れてしまい、勉強が嫌になってしまうことも。
繊細で気を使う子どもは、自宅の方がリラックスして勉強に取り組めるでしょう。
子どもに合った環境で勉強させてあげたいですね
親が勉強を見てあげられる
多少勉強が苦手な子どもでも、親がサポートできる場合は塾は不要です。
特に低学年のうちは、親の言うことをよく聞き、指示に従いやすい傾向にあります。
親がそばで見守ってあげると、子どもは学習習慣を身に付けやすくなるでしょう。
また、勉強の見守りは親にもメリットがあります。
丸付けをしたり質問に答えたりする時間を持つことで、親子のコミュニケーションが深まります。
子どもが何が得意で、どこでつっかえやすいのかよく分かるので、苦手分野をきめ細かくフォローすることも可能です。
できなかったことができるようになると、親も達成感があります!
積極的に勉強する子に育てるには?
塾に行こうが行くまいが、最も大事なのは子どもが勉強を嫌いにならないことです。
高校や大学と違って、小学校・中学校で培う基礎学力はどんな将来にも必要なもの。
得意不得意はあれど、ある程度は身に付けておきたい知識です。
そのため、小学生低学年・中学年のうちにやっておきたいのは、『勉強=楽しいこと』とインプットすること。
勉強が楽しいと思えば習慣になり、習慣になれば成長してからも勉強する子になるでしょう