シングルマザーの多くが困難を実感すること、それは仕事と育児の両立ですよね。
夫婦の2馬力とは異なり、自分が稼げなければ『詰み』なわけです。いわば保険がない状態で生活しているようなもの。
かくいう私も、ノースキルの状態から経済的にもワンオペ状態で、なんとか息子をもうすぐ成人というところまで育て上げました。
そこでこの記事では、突然離婚することになった人や、元夫が甲斐性ゼロな人に向けて、おすすめの仕事や子どもの進学に備えて稼ぎを増やす方法を紹介したいと思います。
- 資格がないけど今すぐ稼がなきゃいけない
- いずれは手に職をつけたい
- 子どものために将来性のある仕事を選びたい
- 転職したいけどどんな仕事がいいか分からない
シングルマザーが押さえておきたい仕事の選び方
シングルマザーの仕事選びは、そのほかの人と比べるとややシビアです。
自分1人が生活するならまだしも、これからすくすくと成長していく子どもを養わなければいけません。
自分も子どもも幸せになれる仕事とは、どんなものなのでしょうか?
収入・通勤に最低限の余裕が持てる
1日8時間週5で働くとして、手取り月収15万は欲しいところです。手取り15万なら総支給額はだいたい19万円くらい。
母子2人の家庭だった場合、自治体からもらえる児童扶養手当を含めれば、十分生活していけるでしょう。
できれば通勤時間は30分以内が理想です。
子どもは大人のように、常に手早く身支度できるわけではありません。あまりギリギリの通勤時間にしてしまうと、本当ならそっと見守れる場面で子どもをせかしてしまうことになります。
就労状況にもよりますが、私の自治体の認可保育園であれば長くて7時半~18時半まで延長料金なしで預かってもらえます。
30分圏内であれば、保育園に預ける時間を入れても8時半就業に十分間に合うでしょう。
勤務時間に融通がきく
求人のなかには「子育て応援企業」といった触れ込みもあるので、そうした企業を集中に狙ってみるとよいでしょう。
フレックスタイム制なんて言葉も聞きますが、採用されている企業の多くはIT系で、何の経験もない元主婦がいきなり参戦できる場所ではありません。
周囲がバリバリ仕事している職場だと、遅刻や早退をするたびに周囲の目が気になることも…
しかしシングルマザーは何かと突発的な都合ができやすいものです。そこで頼りになるのが、シングルマザーに理解のある会社です。
面接では実際に子育て中の社員がいるか、時間の融通がきくかを確認しておきましょう。
将来的に昇給する見込みがある
子どもが幼いときは、節約しようと思えばいくらでも節約できます。
でもそれはせいぜい小学生まで。
中学生になれば塾代やら子どものお小遣いやら、何かと出費が増えてきます。
もちろん家庭の事情を伝えて、子どもに我慢してもらうのも1つの方法です。
しかし多くのママは「ひとり親家庭と気後れせずに、のびのび育ってほしい」と思うのではないでしょうか。
そのためには自分の収入をアップさせなければいけません。仕事は今をしのぐだけではなく、将来的に昇給できそうな職種にする必要があります。
シングルマザーが実際に稼げている仕事3選
夫婦として暮らしてきた3分の1が離婚しているという現代です。
シングルマザーを正味15年もやっている私の周りにも、だんだんと同じ状況のママが増えてきました。
参考までに、私の周囲のシングルマザー&主婦が実際に携わっている職業を紹介します。
コツコツ型のママは事務職
事務職はシングルマザーや主婦に人気の職業です。私もはじめ、次のような特徴に惹かれて事務職を選びました。
- ほかの職種に比べて残業が少ない
- 座り仕事なので体力がなくてもOK
- PCスキルが伸びる
事務仕事とひと口に言っても、その種類は一般事務・営業事務・経理事務・総務事務などさまざま。企業の規模によって任せられる業務の範囲も異なるでしょう。
スキルアップを考えるなら、経理か総務がおすすめです。どんな企業であっても必ず必要な事務仕事なので、経験と資格があれば転職しやすくなります。
忙しい時期は一時的に残業が増えることがありますが、基本的には定時で上がれる職場が多いでしょう。
お世話が得意なママは介護士
シングルマザーを含めた子育て中の主婦の職業として、介護士をしている人はたくさんいます。
交友関係の限られた私の周囲だけでも5人。そのうち1人はシングルマザーです。
彼女らに何が魅力なのかと聞いてみました。すると次のような回答が。
- いくらでも転職先が見つかる
- 夜勤に入ると収入倍増
- 「ありがとう」がうれしい
介護系はこれからも伸びていくだろうといわれる業界です。実際にあちこちに施設があり、転職先に困ることはないでしょう。
働きながら資格取得費用をサポートしてくれる施設が多いらしく、決まった条件を満たせば国家資格である介護福祉士も目指せるんです。
私が驚いたのが夜勤のお給料。施設によっては日勤の倍以上になるそうです。子どもの預け先さえ確保できれば、出勤日を限りなく減らして働けるでしょう。
何よりも、介護のお仕事は利用者さんから感謝されるときが1番うれしいそうです。
人の役に立てた喜びはモチベーションにつながりますよね
アドバイス上手なママは保険営業
保険会社の営業はきついとよくいわれる一方で、性に合っている人にとってはこれ以上ない適職です。
営業に生きるのは、例えばこんな能力です。
- 会話から相手の情報を引き出せる
- 潜在的な希望を読み取れる
- 論理的にメリットを説明できる
こうしたことが得意だと、より適した保険とライフプランを具体的に提示できるため、快く契約してもらいやすくなるでしょう。
保険のセールスレディーって早口で落ち着かない人のイメージだったんですが、友人は低めの声で落ち着いて話すタイプです。案外そういう人が向いているのかもしれません。
たいていは給与の最低保証額が決まっており、契約が取れた分だけ報酬が上乗せされる仕組みになっています。つまりプレゼンが上手な人ほど年収が上がりやすくなるんです。
何よりシングルマザーにとって助かるのが、時間の融通がきくこと。仕事のスケジュールは自分で立てるので、例えば子どもの授業参観に出た分を土日で穴埋めすることもできます。
頑張るほどお給料が上がるからやりがいがありますね
生活に余裕を持たせたい!副業にぴったりな職業
どんな仕事もいきなり30万40万と稼げるわけではありません。私は運よく正社員になりましたが、それでも経済的な余裕はありませんでした。
たまには子どもに外食や旅行も経験させてあげたいし、いずれ高校・大学へ進学するときのために貯金もしなければいけません。
そこで私は転職も視野に入れつつ副業することにしました
完全在宅でマイペースなWebライター
副業を始めようにも、ハンドメイドやプログラミングといった特技のない私にできる仕事は多くありません。
しかしそんな知識ゼロ・資格なしシングルマザーでもできる副業がWebライターです。
シングルマザーにとって、Webライターを副業にするメリットは主に次の3つ。
- PCとネット環境があれば仕事ができる
- 自分のペースで仕事量を決められる
- スキルアップするごとに報酬も上がる
Webライターなら、PCとネット環境さえあれば元手は一切かかりません。やってみてもし向いていないと思ったら、応募するのをやめればいいだけです。
本業や育児とのバランスを見てどのくらい記事を書くか決められるので、無理のない範囲で副業を続けられるでしょう。
ただ慣れないうちはほとんど稼げないため、いきなり専業にするのはやめておいた方が無難です。向いている人は仕事を始めて2ヶ月目くらいからそこそこ稼げるようになります。
私は数カ月で20万円近く稼げるようになり、思い切って専業Webライターになりました
シングルマザーでも就職しやすくなる3つの準備
シングルマザーの面接をするときに企業が必ず聞くのが、子どもの預け先についてです。質問に対してあやふやな回答をしてしまうとマイナスとなるので、前もって以下の3点をクリアしておきましょう。
子どもを保育園や学童に入れる
保育園は年度途中でも入園できます。ただ4月入園ほど枠は広くないので、多くの保育園を当たってみるしかありません。
保育園に入園できるかどうかはポイントで決まります。無職の場合は優先順位が下がるため、求職活動をしてポイントを稼いでおきましょう。
なお、もしWebライターなどの副業をすでに始めていて、今後も続けていくつもりなら、個人事業主として開業してしまう方法もあります。
開業するのは就労証明となる「開業届」を手に入れるため。在宅であっても丸1日フルで仕事をしていれば、入園選考でかなり有利になるはずです。
地域によって在宅業の扱いが異なるかもしれないので、くわしくはお住まいの自治体に確認してみましょう。
個人事業主でも就職できます。ただし、会社で副業が禁止されていないか確認が必要です
病児保育に登録する
保育園は病気の子どもを預かってくれません。朝の体温測定で37.5度以上であれば、その日は休まなければいけないんです。
この漫画には、共感しかありません。
でも仕事をしていれば、どうしても休めない日もあるでしょう。そんなときに病気の子どもを預かってくれるのが病児保育です。
病児保育には次の3タイプがあります。
- 病児対応型:病気の子どもを預けられる
- 病後児対応型:回復しつつあるけど本調子になっていない子どもを預けられる
- 体調不良児対応型:保育中に急に体調不良になったときに対応してくれる
どこまで対応してくれるかは施設によって異なります。最寄りの施設を探して詳細を確認しておきましょう。
利用するしないは別として、登録しておけば面接でアピールできます
仕事に影響しそうな状況をまとめておく
どれだけ準備をしても「絶対に休みません」とは言い切れませんよね。子どもが幼いほど、親が駆けつけなければいけない状況になることもしょっちゅうです。
人と人の付き合いなので信頼関係が大切。無理を言って就職するよりも、理解のある職場を探した方が長く勤め続けられます。
そのため、子どもを預けられる場所があるのか、残業や休日出勤ができるかなど、決してうそをつかずに正直に答えましょう。
あらゆる事態を想定してよどみなく答えられるようにしておくのがポイント。聞かれて考えるようでは、仕事へのやる気を疑われてしまうかもしれません。
自由のきく人と比べたら不利かもしれませんが、熱意と誠意が伝われば「ぜひ雇いたい!」と思ってくれる会社はあるはずです
スキルアップできる仕事で生活を安定させよう
私はシングルマザーになって、「お金がなきゃ何にもできない!」と実感しました。極貧時代は日曜日も子どもを遊びに連れて行けず、子育てにも余裕がなくて本当につらかったです。
でも自分に合う仕事と働き方を見つけてからは、裕福ではありませんがだんだんと生活が上向きになってきました。やっぱり仕事選びは大事です。
今回紹介したのは私の身近なシングルマザーの職業ですから、もっとほかに多くの選択肢があるでしょう。でも将来を考えれば、昇給やスキルアップは外せない条件です。
もし今就職に悩んでいるなら、理想の10年後をイメージして仕事を選んでみてはいかがでしょうか。