化粧品やサプリなどヘルスケアビジネスに携わっている人なら、一度は「薬機法管理者を取得したほうがいいかな?」と考えたことがあるのではないでしょうか。
とはいえ勉強や試験には時間も費用もかかる…。資格取得のメリットがわからなければ、なかなかやる気が出ませんよね。
薬機法管理者の資格は、どんなときに役立つのでしょうか?
- 薬機法管理者が自分に必要な資格なのか
- 薬機法管理者講座の費用と内容
- 勉強時間とおすすめの勉強方法
私は薬機法管理者とコスメ薬機法管理者の両方を取得しました。今では集中して資格の勉強をして本当によかったと思っています。
薬機法管理者ならではのメリットと、試験内容や勉強方法について見ていきましょう!
薬機法管理者とは
資格を取得しようと思えば時間もお金もかかります。「この資格って、本当に必要なのかな?」と迷うのも当然です。
しかし資格を取得することで、仕事の幅がぐんと広がる人もいます。薬機法管理者の資格は、どんな人が取ると役に立つのでしょうか?
私はWEBライターなので、ライターのお仕事中心で解説します
美容・医療系ライターに必須の資格
もしあなたが将来的に、コスメ系・医療系のライターを目指しているのなら薬機法管理者は取っておいて損はないでしょう。
薬機法とは正式には「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。違反すれば課徴金や刑事罰を科せられることもあるので、薬機法知識の習得が欠かせません。
また、広告の文言次第ではサプリなどの食品も、薬機法の取り締まり対象となります。美容・健康ジャンルで執筆するWEBライターにとっても心強い資格です。
専門ジャンルで単価アップも狙えます!
薬機法知識のあるWEBライターが重宝される理由
薬機法を守ろうとすると、多くの表現が使えなくなります。でも効果を宣伝できなければ、誰もその商品を買おうとは思いません。
そこで必要とされるのが、薬機法違反にならない表現方法を駆使して、商品の魅力を伝えるテクニック。
つまり、ただ薬機法を知っているだけではダメなんです。ライターとしての豊富な表現の引き出しに、薬機法をプラスすることで強力な武器となります。
ここのところ、広告表現への規制が厳しくなる一方で、医薬品の規制緩和は進んでいるようです。
Web上で取り扱える医薬品が増えるのであれば、薬機法ライターが活躍する範囲はますます拡大していくでしょう。
なぜ薬機法管理者は意味ないと言われるの?
「薬機法管理者は取っても意味がないの?」と不安な人もいるでしょう。この答えはYESでもあり、NOでもあります。
薬機法管理者は薬事領域である、医薬品・医薬部外品・医療機器・化粧品の4分野を取り扱う際に必要な資格。製造販売する企業はもちろんのこと、美容・健康業界の広告に関わる人には必要な知識です。
一方で、この4分野に全く関係しない仕事をしている人や、関わっていても自ら広告することのない人には、ほとんど使い道のない資格といえます。
受講費用も資格更新費用も安くはありません。自分の将来をしっかり見据えて、キャリアのプラスになると思ったときにチャレンジしましょう。
薬機法管理者は独学で取得できる?
勉強が得意な人だと、難しい資格も独学でバンバン合格していきますよね。独学のメリットは何と言ってもコスパがよいこと。では、薬機法管理者は独学で取得できるのでしょうか。
薬事法ドットコムでのeラーニングが必須
薬機法管理者は薬事法有識者会議が認定する民間資格です。薬事法有識者会議が運営する『薬事法・景表法資格取得【e-ラーニング講座】
薬機法を勉強できる本はたくさん出ていますが、知識ゼロの状態から体系的に勉強するには薬事法ドットコムのカリキュラムがベストなのかなと思います。
そもそも知識があることを証明するには、資格者証がなければ始まりません。有資格者としての箔を付けたいなら、薬機法管理者を取得しておいた方がよいでしょう。
市販の参考書は、資格取得後の実務で役立つ指南書として役立ちます
薬機法管理者講座の内容
私は資格試験を受けるとなったら、そこまでに必要な勉強範囲や受験日程など調べまくるタイプです。
同じように詳細が気になる人もいると思うので、「受講内容」「資格試験までの流れ」「受講費用」の3点について解説します。
学習コースは全14章
受講費用の支払いが確定すると、eラーニング講座のマイページにログインできるようになります。
学習コースは1~14章。最初は「ウッ!」となりますが、優しくかみ砕いて解説してくれているため、法律関係の文章特有の読みにくさみたいなものはありませんでした。
1章がさらに5~14チャプターに分かれていて、それぞれ最後のチェックテストで学んだ内容を確認。1周するだけでも、なんとなく薬機法の全体像をつかめます。
薬機法と関わりの深い、景表法・健康増進法・食品表示法などについても学べますよ
資格取得までの流れ
学習コースを全て終えたら、最後に1番下にある修了試験を受けます。修了試験は記述式の問題が数問出題され、1時間の制限時間内に回答を終えなければいけません。
回答を修了すると、採点待ちの画面になります。受講前に下調べしたときは「何週間か待った」というような記事も見かけましたが、私は翌日に合格のメールが来ました。
修了試験に合格すると、さらにその下に「修了試験を合格した方へ」「薬機法管理者資格試験」のチャプターが現れます。資格試験も修了試験と同様に、即受験可能で、翌日に合格メールをもらいました。
資格試験に合格すると、資格試験のチャプターに「登録講習動画」「ミニテスト」が表れ、これを終わらせると晴れて薬事法管理者の有資格者を名乗れるようになります。
受講にかかる費用
薬機法管理者講座にかかる費用は、どのような形で受講するかによって変わります。
薬機法管理者講座・資格試験セット | 8万9,800円 |
薬機法管理者・コスメ薬機法管理者のセット受講 | 10万9,800円 |
薬機法管理者講座のみ | 5万9,800円 |
コスメ薬機法管理者講座の資格試験セットを、単独で受けたときの費用は5万円です。薬機法管理者講座と合わせて申込むと3万円の割引になります。
私は薬機法管理者の資格試験セットのみを先に受講し、合格後にコスメ薬機法管理者を申込みました。この場合は問い合わせから割引コードを案内してもらうと、コスメ薬機法管理者が1万円割引になります。
追加割引については、受講後に閲覧できるようになるマイページの「講座の使い方」から「各種割引について」を確認してください。
この費用は2022年9月現在のものです。正確な費用は公式ページを参照しましょう。
\ 講座を詳しくチェック! /
薬機法管理者の難易度
資格試験の合格率って気になりますよね。「取れそうなら受講してみよう」「難しすぎるなら諦めよう」と、難易度で資格の要不要を判断する人もいると思います。
ここでは、薬機法管理者資格試験を実際に受けた私が、講座と試験の難易度を分析してみました。
「法」という漢字が入るだけで、やたらと難しそうに思えるのは私だけでしょうか…
難関資格ではない
薬機法を全て理解しようと思えば難しいでしょう。しかし、資格取得といういう面だけで見るなら、それほど難しくはありません。
薬機法管理者の合格率は公表されていませんが、70%を超えるのではないかと予想しています。講座は分かりやすくまとめられていて、覚える範囲も広くはないからです。
試験は記述式ではありますが、講座内容をしっかり把握できていれば解ける内容です。修了試験を実際に受けてみて、回答に迷ったのは最後の1問だけでした。
資格試験は修了試験よりやや難易度が上がりますが、講座内容を理解できていれば大丈夫
取得までにかかった勉強時間
受講開始から資格試験合格までの期間は約2週間です。この間、毎日勉強できたわけではありません。
本業と家事育児が落ち着いた夜の隙間時間を利用していたため、1日2時間勉強できる日もあれば、30分ほどしか取れない日もありました。
しかし1章目のチェックテストまで終わらせたところでひと安心。チャプターごとの情報量が少ないため、案外さらっと終わってしまうんです。
資格試験まで含めても、勉強時間は20時間もないくらいだったと思います。それでも「これ以上勉強しても知識は増えない」ってところまでやり切りました。
過去問はどこで手に入る?
薬機法管理者資格試験の過去問は販売されていません。確認できる過去問は、公式サイトで公開されている10問だけです。
試験に対応するには、講座に出てくる事例について、何が薬機法違反とされたのかよく読み込んでおくといいと思います。
たくさん解くほど理解が深まると思うので、ぜひ過去問がほしいところですが、判断が曖昧な部分もあるので仕方ないのかもしれませんね…
私はこれで合格!薬機法管理者におすすめの勉強方法
薬機法講座の内容は簡単で範囲も狭いと言いましたが、それでもただ読むだけではとても記憶に残りません。そこで学生時代を思い出して得意な暗記方法を取り入れることにしました。
ノートに簡潔にまとめる
「1回目はさらっと読んで、2回目にじっくり理解」っていう方法をよく聞きますが、私には到底無理。さらっと読んだらさらっと全部忘れます。
だから1周目で完全理解を目指してじっくり読み込みました。さらに理解した内容から要点だけをGoogleドキュメントに書き出していきます。これが大正解だったんです。
「これは前の章とまとめて考えたい」と思う部分は自分の好きなように要約。頭の中で理解したものを組み替える作業は、人に教える作業に似ていて、情報を自分の中に落とし込みやすくなります。
また、講座のチャプターはかなり細かく区切られていて、1回目はよかったんですが、2周目はチャプターの切り替えがやや面倒に感じました。
最後の復習は自分が作成したまとめノートだけ!
全章を3周して知識固め
分かりやすく説明されているとはいえ、初見では理解できない部分もありました。「これ、講座で説明されてたっけ?」「じゃあこの場合はどうなるの?」など、たまに疑問が浮かびます。
最初に支払った費用のうちで質問できるのは3回だけ。それ以上質問するには9,000円で買える追加チケットが必要です。1回の質問に3,000円…、法律家への相談はお金がかかりますね。
そのため安易に聞くより、まず分からない部分をはっきりさせようと思いました。しかし、2周目に入るとその大半が解決。さらに3周目ではなんと疑問が全て無くなったんです。
疑問を持った箇所だけではなく、全体をよく理解することで分からない部分を減らせます。「もう理解した」と思っても、3周しておくとかなり記憶に定着するでしょう。
最後の最後に分からないところだけ質問しようと思っていたんですが、結局1回も質問しませんでした
必要な表はプリントアウトしておく
講座の中にいくつか、丸暗記するのは到底無理と思える表が出てきます。しかも超重要なところ。
これは今後薬機法の知識が必要なときにも役立つので、プリントアウトしておくと便利です。
事例について考えるときも、表を見て「これはこの商品だと言えない」「この表現は許可されていない」など判断しやすくなります。
それから私は終了試験と資格試験の問題文と回答をスクショしておきました。どこで減点されたのかフィードバックはないため、復習したい人は記録を残しておくといいでしょう。
コスメ薬機法管理者とは
薬事法ドットコムには、薬機法管理者とは別に、コスメ薬機法管理者という講座もあります。WEBライターだと扱う範囲が広いので、「どちらを取得しよう…」と迷うかもしれませんね。
私は両方取得しておいてよかったと思っています!その理由と試験対策について紹介します
薬機法管理者とコスメ薬機法管理者の違い
美容・ヘルスケアビジネス全般を扱うWEBライターなら、薬機法管理者とコスメ薬機法管理者の両方を取得することをおすすめします。
薬機法管理者は広い範囲で薬機法の知識習得を目指しますが、コスメ薬機法管理者は化粧品のみに範囲を絞り、徹底して深掘りしていく資格です。
別々の申込みだと14万近くかかるところ、同時申込みでW受験すると3万円割引。美容系はサプリなども広告するケースが多いので、薬機法管理者も取っておくと安心です。
\ 講座を詳しくチェック! /
覚える量は少ないが油断は禁物
コスメ薬機法管理者の講座は全部で5章しかありません。薬機法管理者講座と比べて半分くらいの勉強量。
でも実のところ私はコスメ薬機法管理者試験の方が難しく感じました。
修了試験では「ちょっと問題数が多いけど、全部分かる!」と思ったものの、なんと得点は100点中89点。合格点は85点なのでギリギリ合格です。
資格試験は「何がダメなのか分かるけどうまく言えない!」とかなり焦りながら受けました。なんとか合格はしましたが、なぜかこちらは点数が表示されていません。
難しかったのはおそらく、薬機法管理者講座よりもケーススタディーが多く、つい流し読みしてしまっていたからだと思います。
それぞれのケースと許可されている表現を結びつけるようにするといいかも
コスメ薬機法管理者の勉強方法と勉強時間
コスメ薬機法管理者の資格は、5日間で取得できました。勉強時間は試験時間を合わせて10時間ほどです。
こちらも修了試験・資格試験の両方を好きなときに受けて、翌日には合格メールをもらえました。「薬機法管理者の資格がすぐほしい!」という人もいると思うので、スピーディーな対応はうれしいですね。
勉強方法は薬機法管理者講座と同じで、細分化された各章の内容をGoogleドキュメントにまとめていきました。内容はわずか2.5ページに短縮。
2周目は講座とまとめノートを見比べながら、見落としがないか確認していきます。3周目は自分ノートのみで要点をたたき込んで、資格試験へ挑みました。
薬機法管理者資格を取得する上での注意点
薬機法管理者講座とコスメ薬機法管理者講座を受けてみて、いくつか思ったことがあるのでここにまとめます。
特に資格取得に重要な情報ではないので、気が向いたら目を通してみてくださいね
資格取得後も継続して勉強が必要
薬機法は2週間やそこら勉強しただけではマスターできません。OK・NGラインが明確ではないため、違反と取られない表現を身に付けるには数多くの事例に触れておく必要があるでしょう。
また、薬機法はたびたび改正され、新しい規制が追加されています。定期的に薬機法・景表法関連の情報をチェックしておかなければいけません。
なお薬機法管理者講座の合格者にはメルマガが送られ、新しい事例や法改正についていち早く情報を得られます。高額な受講費用もアフターフォロー付きと思えば納得です。
復習もかねて、YMAA認証マーク資格試験も取ってみてはいかがでしょうか。
YMAA認証マークは、薬機法や医療法に精通していることを示すマーク。ブログやメールの署名に使えるそうです。
無料で受けられるので、私はコスメ薬機法管理者と同日受験し、YMAA認証マークを取得しました
チャプタータイトルを要確認
修了試験が終わるまで、マイページの学習ページに資格試験のチャプターはありません。修了試験に合格すると、突然現れるので、きちんとチャプターを確認しておかないと予期しないときに試験が始まってしまいます。
ガサツな私は、「1番下にあるのが修了試験のチャプター」と思い込んでいました。そして資格試験の前に見直しておこうと思って開いたら、突然のタイマー表示。
そこまでに「修了試験を合格した方へ」というチャプターも見ていたはずなのに、カチカチっと進んでしまったんです。
こんな人は絶対いないとは思いますが、修了試験が終わったあとはチャプタータイトルをよく確認してからクリックしましょう。
領収書のダウンロードを忘れずに
すでに個人事業主としてWEBライターやアフィリエイターとして働いている人は、支払いが終わったら領収書をダウンロードしておきましょう。
国税庁によれば、仕事に必要な資格取得にかかった費用は経費に計上できます。ただ、「資格取得によってこれから新しい仕事を受ける」というような場合は、経費として認められないこともあるようです。
確定申告時に税務署や商工会議所で確認してみるといいですね
領収書はマイページの「ストア」→「購入履歴・領収書」でダウンロードできます。
薬機法管理者を取得してステップアップしよう!
薬機法の知識は、美容・医療業界で働く人はもちろんのこと、ヘルスケア関連の広告に関する仕事をする人全員が身に付けておくべきものです。
知識の証明となる資格には、薬機法管理者・コスメ薬機法管理者・YMAA認証マークがあります。どれも簡単に取れるものではありませんが、難関資格というほどでもありません。
もし美容・医療系で実績を積んでいきたいと考えているのなら、薬機法管理者の資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、今なら受講料5,000円割引で申し込めます。
\ 講座を詳しくチェック! /