「私ほどみじめな女はいない…」ついそんなことをつぶやいてしまうシングルマザーはいませんか?
私は離婚して数年間、経済的にも精神的にも人生のどん底にいました。心ない言葉を投げつけられたときは、耐えきれず悔し涙を流しました。
でもふと怒りが湧いてきたんですよね。「なんで私、こんなみじめになるの?」って。それで自己分析をして、一つずつ原因をつぶしていったんです。
そしたらだんだん気持ちが楽になって、今では「悩みがないわけじゃないけど、それなりに楽しく暮らしているママ」になりました。どこにでもいる普通の母親です。
今すごくつらいと思っている人がいたら、私が気持ちと生活を立て直した方法を、ちょこっとのぞいてみてくださいね
極限まで張り詰めたつらい日々
「もう生きていたくない。でも、この子を残してはいけない。いっそ、連れて行ってしまおうか…」
天使のような寝顔を見ながら、本気でそう思ったことも1度や2度ではありません。私が特につらいと感じたのは、次の4点でした。
貯金が底をつきそうな生活が続く
厚生労働省が行った平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によれば、ひとり親家庭の母親の平均年間収入は243万円だったそうです。
この数字はあくまで平均なので、もっと稼いでいる人もいれば、200万以下の収入しかない人もいるでしょう。当時の私の収入は、平均をはるかに下回っていました。
お金がないって、とんでもなく怖いことです。家賃を払えなければ家はなくなってしまうし、引っ越し資金もないし、まさに明日をも知れない日々。
同調査の「ひとり親本人が困っていることの内訳」で最も多かった回答が「家計(50.4%)」であることからみても、経済的に余裕のあるシングルマザーは多くはないでしょう。
※リンク先はpdfファイルです
体調が悪くても助けはない
子どもが体調を崩して会社を休むことになるのも困りますが、それ以上に困るのが自分の体調不良です。
風邪による微熱くらいなら踏ん張れても、感染性の病気で激しい症状が出た日には、仕事どころか家事すらもままなりません。
感染症が出た家庭の子どもを実家や友人宅に預けるわけにもいかないし、そもそも実家に頼れない人だってたくさんいるはず。
子どもをテレビやゲーム漬けにして、ただただベッドの中で回復を待つことしかできないんです。野生動物のような数日間を思い出すと、感染症が流行るたびに今でもヒヤヒヤします。
何もかも1人で決めなければいけない不安
ひとり親世帯の大黒柱である以上、何をするにも全ての責任は母親1人の肩にかかっています。
「学資保険はどうする?」
「子ども同士のケンカ、どうやって対応したらいい?」
なんて身近な問題もあれば
「自宅の周りでイタズラが続くんだけど、警察に言った方がいいかな?」
なんてハードな問題も起こり得ます。
夫がいれば何でも解決してくれるってわけじゃないけど、家庭の悩みを共有できる相手がいないのってひどく心細いんですよね
元夫への憎しみが消えない
離婚しても子どもの生活環境を守ろうとする、責任感と愛情のある男性はたくさんいます。でも、そうじゃない男性が元夫だった場合、シングルマザーの苦しみはさらに大きくなります。
私の元夫は後者でした。
「別れた妻はともかく、自分の血を分けた子が心配じゃないの?」
「親になっても自分が1番大好きなの?」
周囲の子煩悩なパパを見かける度に心が軋み、言い知れない悲しさが、涙と一緒になって胸の奥から湧き出てくるんです。
「かわいそうな私の子ども」そう思う度に元夫を憎む気持ちがどんどん膨らんで、それがさらに自分自身を傷つけていました
【環境】みじめになるのはなぜ?
「このまま死んでたまるか。絶対幸せになってやる!」
一念発起した私は現状を変えるために、みじめになる原因を探ってみました。
そこで出た答えが、次の3点です。
仕事と子育てに疲れ果てている
シングルマザーには、とにかく時間がありません。
朝起きたら子どもを登園・登校させて、すぐさま仕事。就業時間になったらダッシュでお迎えして、家事育児に追われます。
こんな生活なので、当然心の余裕もありません。
ストレスを解消する時間もはけ口も見つからなくて、つい子どもにきつく当たってしまうときだってあります。
時間に追われて子どもの話すらまともに聞いてやれない状況は、私にとって最も早急に改善すべき部分でした。
男手がないと難しいことがある
離婚してからは、土日祝日や長期休暇がもはや恐怖でしかありませんでした。なぜかというと運転が苦手で、遠出が難しかったからです。
周囲が親子仲良く遊んでいるのに、自分だけが子どもと2人きりなのも嫌でした。子どもが他の家族を見て、うらやましそうにしているのを見るのもつらかった。
ほかに男手がない大変さを痛感したのは、力や知識が必要な場面。例えば組み立て式の棚を買ったときゃ、機械系のトラブルが起きたとき、「男手があれば…」と思わずにいられませんでした。
世間から向けられる偏見と同情
地味にきついのが、世間の目です。この世の中には、「離婚した人は性格に問題がある」と決めつける層が一定数います。
自分の子どもへの悪影響を恐れて、距離を置こうとするのかもしれません。それも理解できなくはないので、仕方ないところです。
シングルマザーをひとくくりに、かわいそうな人と捉える人もいます。
「うちはひとり親だから」と告げたときの、空気が張り詰める感じにうんざりしたものでした。
子どもが小さいうちは周りのママたちも若く、どこも家庭は円満で、特にそういう空気になりやすかった気がします。
【こころ】みじめになるのはなぜ?
みじめになってしまう要因は、外から来るものだけではなく、自分の内側にもあります。
幸せを感じられないシングルマザーは、心理的に次のような傾向があるのではないでしょうか。
メリットに気づけていない
落ち込んでいるときは、物事の悪い面にばかり目が向いてしまいがち。
だから離婚したことを後ろ向きに捉えていると、シングルマザーのデメリットばかり目についてしまうんです。
私の場合はいつも金銭的な余裕がないことに追い詰められていて、
「生活が苦しいのもすべて父親がいないから」
「子どもが騒いでご飯の用意もままならない」
そんな不満ばかり抱えていました。
ネガティブなことを考えてばかりいるから、自分のすぐそばにある幸せに全く気づけていなかったんです。
ひとり親を意識しすぎている
確かに世間からの偏見や同情はありますが、向けられる感情を実際以上に見積もってはいないでしょうか。
無意識のうちにシングルマザーであることを引け目に思うあまり、他人の目がひどく気になり始めます。
やがて「もし何かあったら、みんなうちがひとり親だからって考えるに違いない」というような、被害妄想に陥ってしまうんです。
私はだんだんと周囲の人に打ち解けにくくなり、自分で自分を孤独へ追い込んでいました。
気の許せる人がいなくて、自分も子どもも侮られないように、いじめられないようにと必死で「私、何にも不幸なんかじゃないし!」と頑張っていた気がします。
本当は、ほとんどの人はこちらが思うほど、他人の家庭事情なんて興味を持っていないのに…
ないもの全てを求めすぎる
ずっと失ったものばかりに囚われていました。
安定した生活・子どもへの十分な教育・たまのぜいたく、その全てを失ったのは、元夫のせいだと決めつけていたんです。
たしかに家庭によっては、理想通りの幸せがつまった生活を送っているのかもしれません。でも思い通りの生活をしている人なんて、実はほんの一握りなんですよね。
心のどこかでそれを分かっているのに、理想の幸せを失ったのが悲しくて、心のバランスがうまく取れない人もいるでしょう。
まさに私は、そんな理性と感情がごちゃませになったような日々を過ごしていました。
食器を洗いながら、洗濯物を畳みながら、知らずに涙を流していたこともあります
シングルマザーが幸せに生きる秘訣
原因が出そろったところで、1個ずつ解決していく段階です。
一気に全部はできません。なので私は解決法に優先順位を付け、上から順に解消していくことにしました。
そして、動き出してからわずか一年で、理想に近い生活を手に入れたんです。
同じような悩みを持つママがいたら、ぜひ参考にしてみてください…!
その① 将来につながる仕事を選ぶ
仕事選びで重要なのは、次の3点。
- 無理なく継続できる
- スキルアップできる
- 転職のリスクを避ける
最初は生活できるギリギリの給与があればOK。それよりも、スキルアップして収入を増やせる仕事であることを重視しました。
子どもは成長するごとにお金がかかるようになるので、収入を上げていかないと生活が苦しくなってしまうからです。
そこで私が選んだのは、自宅で仕事ができるWebライター。
全ての条件を満たしている上に、副業から始められるので、転職による仕事をしない期間を作らずに済みました。
副業で月10万以上、専業になれば月30万・50万と収入を増やしていくことも不可能ではありません
その② 子どもに習い事をさせる
「ずっと一人で子どもの相手をするのは大変…」
そこで子どもを、スポーツ少年団のサッカーチームに入れました。
盛んに活動しているチームは土日祝日もみっちり練習するので、子どもがめいっぱい体を動かせるし、何より「どこか連れてって」から解放されます。
子どもの友だちが増えるのはもちろんのこと、自分もママたちと交流しやすい環境です。
私も仲良しのママ友ができて、休日に家族ぐるみで楽しく過ごせるようになりました。
クラブチームだと月5,000円以上かかるところが多いですが、少年団だと月2,000~3,000円程度なので、習い事の中では負担が少ないのもポイントです。
おまけに運動神経もよくなっていいことずくめ!
その② 生活力を身につける
とりあえず何でもやってみました。
私の周りには車のパンクを自分で修理するテクニカルなママや、デスクやベッドや自転車まで自分で組み立てるパワー系ママがいます。
どちらもママも家庭円満。やる人はどんな環境だろうが自分で動くんですよね。
「男手がないからできない」と決めつけず挑戦してみると、わりと何でもできるようになりました。
むしろ、それまでが周りに甘えきっていたようです。
高速道路デビューしてからは、旅行に困ることもなくなりました。
誰かに頼らなくていい生活は、気持ち的にとても楽ちん
その③ むやみに強がらない
卑屈になる必要はありませんが、変に意固地になることもありません。
「ひとり親だってバカにされたくない」と無理に頑張ろうとし続けると、いずれ踏ん張りがきかなくなるときがきます。
シングルマザーには大変な部分がたくさんあります。もし誰かが「助けになるよ」と言ってくれたなら、素直に頼るのも大切なことです。
ひとりで子育てしていると思い込まず、信頼できる人の助けを借りていいという意識で大丈夫。
もちろん適切な距離感や、親切な人への感謝と気遣いの心を忘れずに…
その④ママたちと積極的に交流する
子どもがいると、何かとママ同士の交流も増えてきます。
夫や子どもの前では言えない愚痴が出てきたときも、「うちはシングルだし…」とひるまず、積極的に結婚生活の会話にも参加しました。
幸せそうに見えるママたちも案外いろんなことで悩んでいて、そんな話を聞いていると、シングルマザーだからこそのメリットも見えてきます。
例えば、
- 旦那の面倒を見る必要なし
- 旦那の帰宅時間に振り回されない
- 嫌な部分を我慢するストレスがない
こんな面倒がありません。
シングルもそう悪くないかもしれませんね
その⑤ 心の支えになるパートナーを作る
「シングルマザーなら子どものことを1番に考えるべき!」と、恋愛を真っ向から否定する意見もあるかもしれません。
でも私はそうは思わないので、出会いがあったときには自由に付き合いました。
信頼できるパートナーは、心のよりどころになる存在です。
どんなときも自分の味方がいると思えば、トラブルがあったときも毅然と立ち向かっていけます。
経済的にも精神的にも自立してからの恋愛なら、相手に依存したり安易に再婚を考えたりすることもありません。
自分を見直して子どもとの生活を楽しもう
最悪な結婚生活から抜け出したのに、みじめな気持ちを抱えているのはもったいないです。せっかく一歩踏み出したのだから、これからは晴れやかな気持ちで子どもとの生活を楽しみましょう。
すぐに現状を変えるのは難しいので、まずはやりがいのある仕事から。今は働き方も多様化していて、やろうと思えば家での時間を使って興味のある副業にもトライできます。
経済面が安定してくると心が落ち着き、だんだんと視野が広がっていくはずです。シングルマザー向けのさまざまな支援を利用しながら、焦らずゆっくり進んでいきましょう。